ATTACK Fuji 2peaks
沈みゆく夕陽。
空気は薄く、険しく、山はその行く手を阻むが、
上り詰めた時の達成感は何者にも代えがたいのではなかろうか?
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事の発端(?)は、6月のMt富士ヒルクライムにエントリーしたこと。
「富士山スバルラインか…一度は走ってみたいかも?」
ゴールデンウィークの前半の予定は諸事情により空けておいた。では、行きますか…!!!
【マシン】
ニールプライド・アリーゼ。アルミのスコットより、カーボンのアリーゼの方が体に優しい。
【ホイール】
XR300、サピム・リーダー、Schmidtハブダイナモ+supernova E3 triple+シマノ WH-RS010
トンネルやナイトランもやると思ったのでこの組み合わせ。
【バッグ】
リベレイトデザイン タングル フレームバッグシマノ サイクリングバッグU16
荷物を押し込み、ジャージのポケットも活用すればバックパックは不要なんだけど、デジイチを安全に収納したいのでバックパックに。
【タイヤ】
フロント→ミシュラン クリリオンカーボン23Cリア→IRC アスピーテ 26C
フロントはグリップ重視で柔らかめのミシュラン。
リアはお試し中のアスピーテ。今回パンクなし。
【その他】荷物はマウンパ、ジャージ、鍵、モバブ、充電器など。
ギアタイに登山用のヘッドライトをステム前に。
前衛投影面積が大きくならず、エアロロードバイクには相性いいかなと思いまして。
家を出て、京都駅に向かう。
国道一号線、名古屋までのルートがものすごく飽きたのと渋滞が酷いので新幹線でスキップ。
国道一号線、名古屋までのルートがものすごく飽きたのと渋滞が酷いので新幹線でスキップ。
車内でTwitter見てたら、アリバ
(アーリーバード。名古屋のサイクルショップ、Circlesに併設のランチ/ブレックファーストがいただけるカフェ)
が空いてることに気がつく。
名古屋駅で降りて、国道一号線に出る前に寄り道してみた。
(アーリーバード。名古屋のサイクルショップ、Circlesに併設のランチ/ブレックファーストがいただけるカフェ)
が空いてることに気がつく。
名古屋駅で降りて、国道一号線に出る前に寄り道してみた。
自転車ラックを設置したカフェは、今や首都圏を中心とした郊外で、山のようにあるが、
このアリバも同じく。
お店もアメリカンな感じで雰囲気がよく、居心地のいい空間。自転車も中から見える。
ガラス越しにサークルズの店員さんが作業をしているのが見える。
このアリバも同じく。
お店もアメリカンな感じで雰囲気がよく、居心地のいい空間。自転車も中から見える。
ガラス越しにサークルズの店員さんが作業をしているのが見える。
コーヒーとアメリカンドッグを注文。
speedvagenのカスタムペイントされたサドルが壁に打ち付けてあったり、
目を惹くものが多い。
speedvagenのカスタムペイントされたサドルが壁に打ち付けてあったり、
目を惹くものが多い。
もう少し居座りたかったが、AM10時近くなってたので早めに退散。一路、静岡へ。
結構向かい風がきつくて苦労した。
飲み屋街が近く、繁華街は歌舞伎町みたいなところもあって怖い。
街なかにちょっといいクロスバイクとかそこら辺に止まってた。
街なかにちょっといいクロスバイクとかそこら辺に止まってた。
輪行袋に自転車を突っ込んで部屋まで。
軽くホテルでお酒を飲んで上機嫌に。安酒ですが。
軽くホテルでお酒を飲んで上機嫌に。安酒ですが。
【2日目】
国道1号線、静清バイパス沿いの側道を走る。由比の漁港に入っていくルートで県道へ。
道の駅富士で軽量化。富士山は曇ってて見えず。
ここに来るのは2度めで、前回は2011年?の表富士ヒルクライム、キングオブヒルクライム富士の時だったはず。
あれに登るのか・・・麓のコンビニ、ミニストップで補給食を買い込み、荷物を整理。
標高が高くなると天候が急変することもあるのでマウンテンパーカーを持ってきた。
県道24号線から裾野へ上がっていく。が、しかしかなりキツイ坂だ。まだ序盤だというのに。
富士山5合目に上がるルートは3つ。
・あざみライン・・・富士山の東に位置し,標高差1156m,平均斜度10.1%距離11.5km。一番斜度がキツく、短いルート。
・スバルライン・・・富士山の北に位置し、平均斜度5.8%、距離25km。いちばん緩い。
・富士スカイライン・・・表富士。27km、平均6.9%。
3ルートそれぞれ標高が違うが、どれも2100mぐらい。
あざみラインは、激坂の部類に入る。
国内の主要な道路やヒルクライムレースを見ても、平均10%が続く道路は殆ど無いと思われる。
ジロ・デ・イタリアのコースの一部に匹敵するぐらい強烈な登坂ではないかと思う。
GARMINに目をやると標高はすでに600mを超えていた。近畿であれば、なかなかこの高度を超えることは無い。日本一の山に遊ばれてる。
裾野へ上がっていき、東からあざみラインを目指す。自衛隊の基地があり、そういえば総火演の動画で
草原がどこまでも広がり、長閑で富士山が奥に並ぶ風景。
あざみラインに挑む前にファミリーマートのイートインで補給。ボトルが500mlの一本しか持ってきて無くて
失策だった。GW前半、すでに気温は25度、夏日に近く、汗で消耗していく。
国道469号線を登り、バイパスとの分岐を側道に其れ、自衛隊基地横を通過し、いよいよあざみラインに差し掛かった。
麓からは富士山の山体がはっきりと見え、天候の悪化は心配しなくてもいいようだ。登る。
最初は緩い。拍子抜けスルほどだった。2日前の24日に開通したばかりなので自転車乗りも
僅かだが居た。それよりもバイクが多かったかな?
僅かだが居た。それよりもバイクが多かったかな?
3kmを過ぎたあたりから、あざみラインは本領発揮。日本一の激坂の本性を表す。
かつて何度か暗峠を超えたことがあるが、やっぱ25Tで来たのは不正解だったんじゃないか?
と頭をよぎる。
まだ余裕のあったころは思考も正常だったが、だんだん酸素が足りなくなってきたのか、
時折ブラックアウトしそうになる。弱いな。
ハンドルに体重を乗せて、ダンシングでなんとかクリアしていく。路面はそんなに汚くない。
馬返しをクリアする。悲鳴をあげる脚。15%~?が連続するあたりで一旦自転車を降りてしまった。
呼吸を整えて発進させる。激坂のクリートキャッチは一発で決めよう。
脇に目をやると木の根本に雪が残っている。森林限界はまだ上の方らしい。
さっきの馬返しを越えてしまえば、あとはまた10%前後に戻るので、5合目まで耐えるだけだ!
行こう。ここまで来たならば・・・!
自転車を降りてもたれかかる。近くにお茶屋さんがあったので吸い込まれるようにそちらへ。
「よく来たねぇ・・・。どうぞどうぞ。」
と、お茶を差し出されて中であたたまるように促され、お茶屋に。
(うまく誘導されてしまったw)
何も注文しないのは悪いので
ソフトクリームのチョコレートを買った。美味しい・・!そういえば今年初アイスかも。
五合目からの景色は、曇で、下は見えない。
富士山サイダーも買う。喉の乾きを癒やす。
しかし冷え過ぎないように、速やかに下山する。
Raphaのチームスカイ スプレージャケットに袖を通し、いざ下りへ。
しかし冷え過ぎないように、速やかに下山する。
Raphaのチームスカイ スプレージャケットに袖を通し、いざ下りへ。
落石もあるので路肩を走るときはしっかり前を向いて。
勾配がキツイところは後ろに荷重し、チェーンはアウターローでテンションを上げ、ハネないように。
登りであれだけ苦労したというのに、
あっという間だった。
あっという間だった。
登る途中で撮影できなかった桜を撮ってたら
頂上で一緒になったビアンキの方に追い抜かれた。
速い。
頂上で一緒になったビアンキの方に追い抜かれた。
速い。
そのまま国道138号、道の駅須走へ。
富士山カレーをいただく。
お腹も空いたし、気温はグンと上がって喉も乾いたので何度も水をお代わりした。
お腹も空いたし、気温はグンと上がって喉も乾いたので何度も水をお代わりした。
次はスバルラインへ。
山中湖へ抜けてセブン-イレブンで休憩。
あざみラインのダメージが抜けて
いなかったので、山小屋みたいなイートインスペースに腰掛けて休んでいた。
あざみラインのダメージが抜けて
いなかったので、山小屋みたいなイートインスペースに腰掛けて休んでいた。
観光バスがガンガン脇を抜けていく。やべえ。
木々が立ち並ぶ中、富士山が山体を表す。
雲が殆ど無く、綺麗に頂上まで見渡せる。
木々が立ち並ぶ中、富士山が山体を表す。
雲が殆ど無く、綺麗に頂上まで見渡せる。
料近所で往復料金200円を払う。自転車料金を払うのは宮崎県の日南海岸?を走った時以来かなー。
思ったより勾配は緩く、あざみを登ったあとだったのでものすごくイージーに感じてしまう。
実際にはある程度登っているはずなのだが…
20km地点にトイレがあったので軽量化していく。
観光バスも止まっており、中国か韓国からの人が記念写真を撮ってる。
観光バスも止まっており、中国か韓国からの人が記念写真を撮ってる。
トイレの張り紙も異国情緒があった。
やはり観光地なのだな…。
やはり観光地なのだな…。
時刻は16時を回った。じわり、じわりと標高を上げていく。殆ど登っている感覚が無い。
Mt富士ヒルクライムが人気である理由がなんとなくわかった。初心者向けなのだ。しかも日本一の山を登ったという達成感もある。
三合目。1405m。
Mt富士ヒルクライムが人気である理由がなんとなくわかった。初心者向けなのだ。しかも日本一の山を登ったという達成感もある。
三合目。1405m。
15km/h前後で、淡々とほぼ一定のペースで標高を上げていく。料金所を出てすぐの頃はバスが多かったように思うがだんだんと上に来るに連れ、車が減っていく。鳥のさえずりや、
風に草葉が揺れる音…
と、そこへ野生の鹿が現れた!
じ、っとこちらを凝視し、口笛なども吹いてやると、草むらの中へ帰っていった。
保護色だったので直前まで気が付かなかった。
風に草葉が揺れる音…
と、そこへ野生の鹿が現れた!
じ、っとこちらを凝視し、口笛なども吹いてやると、草むらの中へ帰っていった。
保護色だったので直前まで気が付かなかった。
四合目!標高は2000mを越えた。大沢展望台が見え、自販機の誘惑もあるが、帰りに寄ろう、今は先を目指そう…
と思っていたが、夕方だ。スバルラインは頂上の五合目から西に伸びており、後ろを振り返ると、雲の上に、夕陽が差し込んでいた。
あまりの美しさに、思わず立ち止まってカメラを取り出した。まだ頂上には着いていないが。
あまりの美しさに、思わず立ち止まってカメラを取り出した。まだ頂上には着いていないが。
乗鞍(2700m)も超えたことはあるが、ここまで綺麗な雲海に出会ったことは無い。
神々しく、まさに天上の世界といった景色にしばらく見とれてしまっていた。
レース中、脚を止めて見てしまう余裕も無いだろう、今日ここに来て、この景色に出会えたことに感謝したいと思った。
レース中、脚を止めて見てしまう余裕も無いだろう、今日ここに来て、この景色に出会えたことに感謝したいと思った。
残り、5kmあと少しだ!
やや斜度がキツくなる区間を挟み、空気が薄くなる実感がする。呼吸が浅く荒くなる。
スノーシェルターを3つほどくぐり、大型バスの駐車場へなだれ込む。
やや斜度がキツくなる区間を挟み、空気が薄くなる実感がする。呼吸が浅く荒くなる。
スノーシェルターを3つほどくぐり、大型バスの駐車場へなだれ込む。
ここがスバルライン頂上、富士山五合目。
頂上にはバスでここまで来た観光客が大勢いた。最盛期にはもっと増えるのだろう。寒さを感じたので、持ってきたマウンパを羽織る。
適当に富士山を背景に写真を撮る。富士山はいいとして、
雲海。時刻は18時を周り、夕陽はさらに雲に近づき、闇が迫ろうとしていた。
下のスバルライン料金所のゲートが閉まるのは、19時…。
とりあえず缶コーヒーを買い、下山に備え、
ガードレールの途切れた駐車場の隅で雲海も撮影し、やることはやり終えたので下る。
適当に富士山を背景に写真を撮る。富士山はいいとして、
雲海。時刻は18時を周り、夕陽はさらに雲に近づき、闇が迫ろうとしていた。
下のスバルライン料金所のゲートが閉まるのは、19時…。
とりあえず缶コーヒーを買い、下山に備え、
ガードレールの途切れた駐車場の隅で雲海も撮影し、やることはやり終えたので下る。
四合目の大沢展望台でも記念写真を撮り、弾丸のような速さでダウンヒルする。
25km下りっぱなしなので、寒い。
マウンテンパーカーが無かったら新聞紙を腹に詰めていただろうが、それでも辛いだろうと思う。手が特に冷えた。
25km下りっぱなしなので、寒い。
マウンテンパーカーが無かったら新聞紙を腹に詰めていただろうが、それでも辛いだろうと思う。手が特に冷えた。
下山後、しばらく道路でうずくまっていた。
寒かった〜〜〜。
寒かった〜〜〜。
ほっと無事帰ってこれたことに安堵し、
お腹が空いたので、河口湖の街の方に行くことにした。
お腹が空いたので、河口湖の街の方に行くことにした。
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