2017年5月4日

2017-04-21 熊本県阿蘇~大分県豊後森機関庫 二泊三日バイクパッキングツーリング

こんにちは。犬速です。

バイクパッキングで2泊3日かけて、熊本・阿蘇〜大分県を旅行して参りました。

・荷物

2泊3日、キャンプしようと思っていたので、これだけの荷物を持っていきました。 カメラを持っていかなければまだまだ削る余地は大きいですが、
なにぶん旅の醍醐味を味わうには写真がどうしても必要で…w

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・熊本までは飛行機で

伊丹空港から熊本空港まで、ANA旅割往復で16200円という破格。 新幹線ならもう少しかかる上、時間もかなり節約できます。 パッキングは厳重に。また、最悪自転車が壊れる可能性もあるので、ハイリスクハイリターンです。

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過去の自転車飛行機輪行

北海道縦断(伊丹〜新千歳、ANA) 宇都宮ジャパンカップ(神戸空港〜茨城空港、スカイマーク)

・ルート

適当に走ろうと思っていたので特にこれと言って事前に決めていたものは無かったですが、大分の豊後森機関庫にはどうしても行きたかったのでクライマックスに持ってきました。 むくり。午前4時半。 前日にパッキングは済ませた。スマホも、ライトもモバイルブースターも充電OK。 いつもよりマシンが重い。マシン8kg,4kg足して12kg。 _DSC2426 布団の中でうだうだしてシャワーを浴びて、なんやかんやしてたら始発を逃してしまったああああまだ慌てる時間じゃない。 門真市駅へ。 んんん?もしかして、俺が今乗ってる京阪本線の準急って門真市駅には止まらないのか。 やれやれ。階段を昇り降り。 大阪モノレールへ乗り込むぞ!! 伊丹空港に着いたのが6時56分、歩いて空港内の手荷物預かりへ。 チケット発券。んんんめっちゃ手荷物預かり並んでる 「くまもんに会いたい人は〜挙手!!!」 「ノシ!!!」 「おまえチャリンコオタクだからちょっとしっかり見させてもらうわな」 はい。手荷物預かりで手間取って一本ずらして貰いました。ANAさん、ホント申し訳ありません。 フレームバッグは外しておこうな(教訓) B737!!!!空の旅!!!!めっちゃテンション上がる!! あ、センサーにゴミついてる笑 _DSC2415 はい!!!!自転車出来上がり! ちょっとホイールの固定がゆるくて中でゴソゴソ動いてシートチューブ傷だらけ。許す。 とりあえず、空港の北の方に出てしまったので、南阿蘇の方に行こうかと思いながら進路を取ります。 前に阿蘇に来た時、R57といえば幹線道路だったはずなのにやけに交通量が少ないです。 どうなってるんや…? その答えは10km先にありました。 _DSC2428 通行止め。 あぁ。下調べを殆どしてなかった私が悪いのですが、道路沿いの建物、みんな締まってますね… 墓石屋さんの倒壊した墓石が痛々しい。 気を取り直して、Uターン。さすがに誰もいないのと信号無いので快速。それでいて下り坂。 道の駅で腹ごしらえしようと思って立ちよってみたら、馬刺しの燻製が置いててお買上げ。その日の夕飯のアテになりました。 _DSC2433 南進して、南阿蘇へ。山田牧場でアイスとヨーグルト。 _DSC2429 ヤギ、馬、豚、牛と家畜が勢揃い。 熊本県では有名な農家みたいです。 ここまで40kmとかそれぐらいしか走っていませんが今夜の宿泊地を決めておかねば。 せっかくテントがあるので野営したい。 近くにキャンプ場があるのでそちらへ… 行ってみたら、予約してないのでちょっと無理ですね〜という返答だったので止むなく宿を取る。 _DSC2456 _DSC2472

宿に行くには時間があったので見晴台駅まで。田んぼのなかにポツンと駅があります。




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高原の宿で、一泊2000円という格安だったのでどんなものか不安。

汗を流すため、軽く瑠璃温泉に行き(箱根みたいにそこら中に温泉が湧いている)

恐る恐る、宿のある方に向かっていくと、周りが田んぼで遮るものも無く、
山の方へ少しずつ向かっていきます。
そうして見えてくるのは別荘みたいな建物。


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庭というかガーデンみたいになっていて、手入れも行き届いており、なかなか綺麗です。
オーナーさんも気さくな方で、オーディオや日本酒なんかも並んでいました。
当たり!

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チェックインし、荷物を置いて、オーナーさんおすすめの居酒屋へ。
ピザとモッツァレラチーズの揚げ出しを頂いてきました。
チーズが地元のものなのでしょう、大変味が濃くて、冷凍ピザなんかとは比較にならない美味しさです。

宿ではほぼ寝るだけでしたが、いい一夜が過ごせました。

2日目

七時前に宿を発ち、阿蘇山の東側を回って北から阿蘇山をヒルクライムしようと考えました。 ギザギザの根子岳(ねこだけ)がよく見えます。アップダウンも激しいですが、走っていて苦になるほどでもありません。 _DSC2548 _DSC2546 _DSC2535 ちょうど阿蘇山の外輪山のピークあたりで、稜線をなぞるように道があったので道草して根子岳を写真に収めます。 視界から小さくなったワインディングロードが見えて、すこしだけブルっとなりました。恐ろしいほど切り立った稜線の上なので、立っていて怖いほど。 天気は快晴で、走っていて気持ち良いです。 稜線を抜けたあとは一気に下まで下り、阿蘇駅付近まで行きます。 草原に牧場があり、牛や馬がのんびりしている様子に癒やされる。 阿蘇駅まで下り、いよいよ阿蘇山へヒルクライムを開始します。 テントをサドルバッグに入れっぱなしだったので、ヒルクライムするのに重さを感じるので
草むらに隠してから登ります。

やはり震災の爪痕か、道路が崩落している箇所がいくつかありました。
片道通行制限もあります。
森林を抜けると、先ほど根子岳のあたりで見たような牧草地が広がり、
軽トラの荷台に乗っかった子供とおじいちゃんのやりとりが遠くから聞こえてきます。

なんてのどかなんだろう…,



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斜度は緩め、5%前後、たまにキツくなりますが、あっさり頂上までの13kmを登坂完了。
天気が穏やかで大変登りやすかったです。

頂上付近から外輪山を一望すると、かつての山体の規模の大きさが実感できます。

おばあちゃんの経営するアイスクリーム屋さん、長電話でなかなかアイスが買えませんでした。
ベンチに腰掛けて適当に写真なんかを撮って回ります。
乗馬体験ができるところや、登山の人とスレ違いました。
阿蘇山が噴煙を上げてる。

登ったあとは下ります。バッグはもちろん回収。


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阿蘇の道の駅でロコモコハンバーグを食べました。
この内容で780円は格安。味も濃い。

ではでは、さらに北へ足を伸ばして九重連山の方へ向かいます。

阿蘇山と外輪山、かなり距離があり、その間はほぼ平坦路です。
外輪山へ向けてやまなみハイウェイを登ります。かなり急峻な登りで、時折10%を超える感じ。
バイクの一行とよくスレ違います。
外輪山のピークに達すると、また牧草地のような、気持ちのいい景色がどこまでも広がっています。


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昨夏に訪れた長野県の霧ヶ峰のような、爽やかなMicrosoft WindowsXP壁紙みたいな感じです。
たまらん。気温も寒すぎず暑すぎず、絶妙な23度。

峠の茶屋みたいなスポットがあるのでそこでコーヒーを飲んで休憩。
大分県に突入します。

九重連山を目の前にすると、巨大な岩塊のような迫力があります。
道はクネクネと折れ曲がり、急峻な地形を物語っています。




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福岡にRaphaのポップアップストアが出来た関係で、今日はRaphaのライドを開催しているようです。
多くのロードバイク乗りとスレ違いました。
みんな苦しそうですが、お揃いのジャージに身を包んで楽しそうでした。

県道11を行くか、R442に行くか悩んだのですがR442の先にキャンプ場があります。
ボイボイというカフェの裏庭が広い牧草地で、広々としたキャンプ場になっています。
周りに遮るものがないので、少し風が強そうです。
キャンプ場の管理の方(カフェの店員さんでもありました)に宿泊予約を済ませていることを伝えると、
自転車ということもありウェブの表示価格から1000円引いていただけました。ありがたい。
大分県は日本一の温泉地ということもあり、そこら中に温泉が湧いています。


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テントを設営後、R442を少し引き返して、温泉に向かいます。
赤川温泉、露天風呂もあります。
露天風呂100選にも選ばれた、ナイスプレイスだそうです。期待。

入り口から2キロぐらいヒルクライムします。結構きつい、7%はありそう。
泉質は硫黄系で、かなり白っぽいお湯、私のほかは地元のおじいちゃんが一人。

時刻は16時を回っており、湯冷めしない程度にお湯につかり、
晩飯を探しに出かけます。

地ビールの里、というがキャンプ場に向かう際に見えたので、お酒でもちょっと買っていこうかな、と思い地ビールの里へ。
しかし、地ビールの里、久住高原、避暑地で、軽井沢みたいな感じで、富裕層をターゲットにした、かなりお高いレストランしか無くて、手持ちが不安になり、撤退。
もう一軒カフェがあるっぽいのでそちらへ向かいます。


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まるでツール・ド・フランスの山岳ステージを思わせる地形にワインディングロード、興奮して写真を撮りました。

目的のカフェは森のなかにありました。
ちょうどカフェに到着したとき、初老のオーナーさんがお散歩に出かけるときだったみたいで、
「まだ開いてますか?」
と訪ねてみました。オーナーさんは私を一瞥してにっこりと笑うと、
「うん、何が食べたい?」
と、逆に聞き返されました。
「ピザが食べたいです!」
私は即答しました。

Twitterにもポストしたとおり、このカフェのオーナーさんも自転車乗りで、
かつて宮古島トライアスロン参戦、ツール・ド・フランス観戦(2回)、
ミゲール・インデュラインの名前も会話の中で出てきました。

普段なら、この時間にお客さんを入れることは無いのよ、フフッ、と
笑いかけてくれる給仕係の奥さん、
大変手厚くもてなして頂き、またサービスとして前菜にえんどう豆のスープやコーヒーまで頂き、
自転車に乗ってきてるんだから、ということでピザもちょっと大きくしてくれたり、
自転車談義にも花を咲かせ、夢のような楽しい時間を過ごし、深くお礼を申し上げてあとにしました。
見送りに真っ白な猫まで出てきてまるでジブリ作品に迷い込んだような錯覚を覚えました。
17時も中頃を過ぎて居ましたが、あのカフェでの居心地が良すぎて時間が引き伸ばされた感覚があります。キャンプ場に戻る途中、
輝く夕陽が見えたので急いで帰ります。


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目論見通り、ゴールデンアワーに間に合いました。
草原で自転車を置いてみたりして写真撮影。
あっという間に暗くなりました。

周りが真っ暗なのでテントに戻ります。
物を落とすと分からなくなってしまうので。
寝袋を広げてみると、少し傾斜地なのでゴロッとしてしまいます。
次はフラットなところに設営しような。

mont-bellのムーンライトテント1型、前室もあり、
なかなか快適そうでしたが、
九重連山ふもとで標高1000m近くあり、かなり冷え込みました。
朝になって自転車を見てみるとフレームバッグが凍ってました。
寝袋に体を収めるとめちゃくちゃ温かいです。たまらん。
ここから動きたくありません。

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夜になると、星が綺麗です。ゴリラポッド三脚も持参していたので適当にカメラのマニュアル撮影で
30秒露光したりして星をとらえます。
めちゃくちゃ寒い(5度くらい)。
寝袋に戻ったりスマホいじったり、適当に時間を過ごしていると22時なので消灯。
トイレに行きたくなったのでVOLT1600の明かりを頼りにトイレに行きますが、
どこに何があるか、真っ暗なのでわかりにくいです。明かりが前照灯なのでキレキレで、
あまり明るくしすぎると他のキャンプのお客さんにも迷惑なので、
足音を立てずにゆっくりトイレに向かいました。
ちょっと誤算で、国道が近いためクルマのエンジン音が少し煩く、
深い眠りには至れませんでしたが、テントでの一泊はとても楽しいものでした。
あと寒い。


3日目



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あまり眠れなかったので4時半に覚醒しました。
寝袋があまりに心地よいので、ここから出るのが億劫です。
と言いつつも、テントを畳んでパッキングし、また走って空港まで戻らないといけません、体にムチ打ってモゾモゾ動き出します。
mont-bellのムーンライトテントの設営、撤収は慣れれば15分ぐらいで完了しそうです。


気温もグッと下がったので結露で少し濡れていたので、帰ってから干しました。
風上、風下を考え、なるべく平地に設営すると快適さが向上するのでこれからはそうします。一泊1300円、これならアリだな。

3日目、大分県の豊後森機関庫を目指します。
鉄オタではありませんが、あの場所には心惹かれるものがあり、いつか行ってみたいと思ってました。
キャンプ場から50km近くあります。
R442を引き返します。

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朝日に照らされて、阿蘇山、九重連山の山々をモルゲンロートみたいに照らしていきます。美しい。
県道11号を登りますが、やはりかなりキツイ登りです。九重連山の岩塊をクライミングしていきます。荷物が無ければ、もっと速く登れるのでしょうが、仕方ありません。それも見越して朝早く出発したのですから。

温泉街みたいな、硫黄の匂いのする山村を抜けて、細細した田舎道を進みます。
原付きバイクでトコトコ進みながら犬の散歩をするおじいちゃんがフラフラ道に出てきた以外は快調に豊後森機関庫への道を消化していきます。


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うにもぐ

そういえばまだ朝ごはんがまだでした。
昨日お世話になったカフェのピザで、まだ辛うじて動いている状態、コンビニとはかれこれ70kmご無沙汰でしょうか。
国道に出ると、久々のコンビニが見えたので朝飯を買い込んで、サコッシュに詰め込み、機関庫へ。
SLの町、のような看板を掲げたお店が幾つかあります。
今日は晴れの日曜日、9時ごろに到着しました。
転換機、そして車庫、機関車が見えてきました。
これが豊後森機関庫。。。


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思わず感慨にふけりました。

私の住んでいる枚方市、樟葉駅の広場にかつて機関車が置いてありました。D51(デゴイチ)の愛称で呼ばれていて、型式こそ違うものの懐かしく思い、京都の鉄道博物館にも足を伸ばしたことがあります(近いし)。

豊後森機関庫、公園のような感じになっており、ベンチに腰掛けて朝ごはんを頂きます。山道を超えてきたので、かなりカロリーを消費しているので空腹が強いです。
SLを見ながら青空で朝ごはんを食べる、なんか贅沢だな。
すると、軽自動車がやってきて、機関車に火を入れました。
蒸気機関なので、水が沸騰して、各部に熱が回ってうまく機械が動くまでタイムラグがあります。

もくもくと水蒸気を上げています。
このあとのイベントで汽笛を鳴らすのでしょうか。
そばにはミニ軌道があり、子供向けにアトラクションとして開放しているのでしょう。乗ってみたさをこらえて、空港へ向かいます。

来た道を一部引き返し、阿蘇山の西側へ回り込んで空港へ向かいます。
小国のあたりでRaphaのキャラバンが来ているみたいなのでちょっと見ていくことに。

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ラファの人とその子供さんがのどかに遊んでました。コーヒーでも飲めるかな?と思いましたが、自販機でコーラを飲みたい気分だったので
コーラを飲み干して再出発。
南下して空港を目指します。



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途中、綺麗な川があったのでGoproを輪行ストラップにくくりつけて、川の中でも動画に撮ろうかなと思ったら
防水ハウジングが岩にぶつかり外れて浸水w


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足を水に浸してクールダウン。そのまま空港まで戻り、伊丹空港まで再び飛行機で。


阿蘇の優しい初夏と優しい人と出会えた、最高の旅になりました。

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